秋葉原駅から約200m西にある人気とんかつ店。昭和42年創業。

白&グレー(薄茶?)のタイル張りの2階建て。木造2階建てから2006年に改築されたばかりで、まだ新しい。

玄関の脇にメニューが表示されてた。上にある緑の文字の看板には、「呦々鹿鳴」とあり、三国志の曹操の有名な詩『短歌行』の1句のよう≫人気blogランキング



震災の影響が強い茨城から行くと、土曜の秋葉原は人が多く賑わい、あちこちでメイド姿でビラ配りをしてて別世界のよう。

電気街を少し外れて、人通りがやや少ない、ビル(ヤマギワりびな本館)の手前の三叉路に店はあった。



入ると、店内はコンパクトな横長の長方形型で、右手奥が厨房とそれに面したカウンター席約8席があり、通路を介して、手前壁寄りにテーブル席(2人×2)があった。

カウンター内の厨房で働いてい2〜3人の白い調理儀姿の男性と、客席側にいた接客係の女性とに、入るなり一斉に目を向けられ、いらっしゃいませと迎えられた。

正午10分前頃だったが、すでに満席。出遅れた…と思ったら、厨房の男性に、ちょっとお待ちくださいと言われ、ちょっと待ってると、すぐに2階の空き席を確認し(内線で確認したよう)、お2階にどうぞと言われた。玄関入ってすぐ左手からL字に伸びる階段を上って2階へ。



2階はテーブル席があり、厨房がない分だけ1階よりやや広い。厚みのある無垢材(10cm以上)のテーブルが配置され、大皿が飾られてて、1階より落ち着いてて老舗らしい雰囲気。

接客係の女性にどうぞと言われて、空いてる席に案内された。2階席は、この女性と、ちょっと大柄な白い調理着姿の男性の、2人で接客を担当してた(料理は下の厨房から上がってくるみたい)。

大テーブル8席、2人用テーブル席2つ、4人用と6人用テーブルが各1つの2階は、我々は入ってほぼ満席になった。

 

席に座って、ほっと一息ついてから、メニューを見て、ロースかつ定食¥1750、ヒレかつ定¥2000、若鶏かつ定食¥1400を注文した。

 

壁には、おつまみメニューが掲示されてた。テーブルの上には、ソース、らっきょう&うめぼし(2段重ねの器に入ってる)、ドレッシング、岩塩、しょうゆ、などが並んでた。

15分程待って、料理が運ばれてきた。ほぼ同時に、ごはん、みそ汁、漬物が運ばれてきた。料理を運んで来た時に、接客係はソース容器から蓋を取って、厨房へと持ち帰った。客が帰ったテーブルを、整える際には、厨房から蓋を持って来てソース容器に蓋をしてて、


 ロースかつ定食 ¥1750

ロースかつは1.5cm位の厚みで5つにカットされ、シンプルな白皿の敷紙の上に載ってて、脇には千切りキャベツ(千切りの青シソが少し混じり、紫キャベツがトッピングされてる)、レモンが添えられてた。

低温とんかつの店と聞いていたが、ロースかつは、衣がきれいなきつね色に、厚みのあるロース肉は、真ん中がうっすらピンク色で、肉汁がじんわり滲み出てた。食べると衣はサクッと香ばしく、その下にはしっとりジューシーで、弾力があって、水分を保ったまま揚げてあるとんかつの感じ。


 ヒレかつ定食 ¥2000

ヒレかつは、4cm程の厚みのある円柱型で、衣がやや薄めの色ながら、サクッと揚がってた。断面を見ると、中央部分がほんのりピンク色。脂分がないヒレらしい肉質のため、淡白で、ロースと比べると、ややパサ付きが感じられたが、強く揚げてあったためのよう。


 若鶏かつ定食 ¥1400

若鶏かつは、3cm程の厚みのあるもも肉。断面から肉汁が浸み出て、衣と敷紙がしっとりとぬれた。食べると、衣がサクッと香ばしく、知鶏肉はジューシー&弾力で、上品なチキンかつだった。



定食には、ごはん、赤だし、漬物が付いてた。ごはんは、炊きたて。(少し固めに炊いてある)、赤だしは、具は小さく切った豆腐(5mm角)、なめこ、三つ葉で、かつおの風味がしっかり濃く、具より風味重視って感じ。つけものは、水分が多めだった。

大テーブル席以外、相席はないので、みんなゆったり満足そうに食事してた。

ソースは、とんかつソースではなく、粘度と糖度が少ない、スパイシーなウスタードタイプのソースで、甘ったるく大人向けの風味。

ドレッシングは、やまいちと同じようなガラス瓶に入ってて、適度な酸味で見た目よりあっさりとした味付けで、キャベツをさっぱりと味わえた。

らっきょうは、らっきょう嫌いの私でも臭みなく食べられた。ほんのり甘く、シャキシャキとしてて、ピクルスに近い風味。小ぶりの梅干しは、塩分やや控えめながら、昨今流行の糖分添加したものではなく、しっかりと酸っぱく、昔ながらの梅干しに近いもので、今風の梅干しの苦手な私好みだった。

店内には、2人や数人で来てる男性客が多く、料理が運ばれてくると、岩塩を使ったり(とんかつに付けてたべる)、お椀の蓋の替わりに持って来てもらったお皿を使ったり(遠くの席で見えなかったが、ソースorドレッシングを入れて使うのか)と、自分流儀で楽しそうに食事をしてた。

メニューに、ごはんのお替わりは1杯のみ無料と書かれて、数人の男性がお替わりをしてた。接客係に、お替わりと告げると、すぐにごはんが運ばれてきて、このタイムリーさがまたうれしそうだった。

今風の、女子供にこびた、甘さや柔らかさを売りにしたとんかつ店ではなく、硬派の男性従業員が主流の昔気質のとんかつ店の感じ。相席なく、狭いながらも自分の空間でゆったりて食事ができ、従業員の人数も多い分、行き届いてて、お茶のお変わりもこちらから声をかける必要もない。

食事を終えた客には、新しいお茶を運んできてくれて、食べ終えた食器を下げてくれるので、客が帰った後、テーブルの片付け、準備をするのも手際よく早い。

ソースをかけると、とんかつから垂れて、敷紙にもソースがしみてしまうのが気になった。

肉が縮んでなく柔らかくジューシーで、低温とんかつの要素もあるが、純粋な低温とんかつではなく、衣がサクッとあがってて、低温〜中温とんかつの感じで、若鶏とロースかつは、食べごろちょうどいい揚げ具合。衣が肉から剥がれていないのうれしく(今時は剥がれてる店の方が多い)、流石はとんかつ専門店のとんかつらしい。

都内にあるこぢんまりした店ながら、効率良く切り盛りされ、ゆったりと、ジューシーな肉の味が味わえる、しっかりしたとんかつ店。人気があるのも納得。

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■とんかつ『丸五(まるご)』
 東京都千代田区外神田1-8-14
 電話:03-3255-6595
 営業時間:11:30~15:00、17:00~20:30
 定休日:月曜日、第3火曜日