九州最南端近くにある、砂むし温泉で有名な指宿温泉の宿。創業52年。

『プロが選ぶ日本の旅館100選』の料理部門で、31年連続1位受賞と聞いて、そんなに美味しいのかと矢も楯もたまらず茨城から目がけて行った。

数寄屋造りの母屋(玄関&ロビー)+5階建て客室棟から成り、総部室数47≫人気blogランキング




成田発の便で飛行機に乗り、鹿児島空港からバス。茨城県南から鹿児島市内までは、約6時間で、費用も片道約1万円で、新潟に行くのと同じくらいだったのは意外だった。

鹿児島中央駅から指宿駅までは、海っぺりの線路を長閑に走る列車だった。到着時間に合わせて、宿から駅までワゴン車で迎えにきてくれた。

朝8時過ぎに出て明るいうちに指宿に着いてしまったので、はるばる来た感じはしないが、周囲は南国の雰囲気。



駅からフェニックスの街路樹の南国感漂う町中を10分程行くと宿に到着。

宿は錦江湾(=鹿児島湾)を望む小高い場所に建つ。



入ると、すぐ正面が畳敷きで、和服の女性2人が正座+丁寧なおじぎで出迎えてくれた。この宿の流儀のよう。

 

玄関左手は、庭に面した青い絨毯敷きの広いロビーで、西郷南州、東郷平八郎、山本権兵衛、大山巌、大久保利通などの鹿児島人の書が飾られてた



。庭の一画には足湯2つ(足湯、砂足湯)が設けられてた。



フロントで、宿帳に記入すると、部屋へと案内された。玄関&廊下もゆったりとしてた。

 

宿泊したのは、12.5畳+6畳+浴室の和室。



部屋風呂は温泉ではなかったが、W洗面台なので、ゆっくり使える。

窓から建物の間に海(=鹿児島湾)が見えた



出された、和菓子&抹茶で一服。

 
 

大浴場&露天風呂(源泉掛け流し)

大浴場は、2つ(女湯と男湯)。それぞれに露天風呂が付いてた。

脱衣所には、冷水と薬草茶3種(センナ茶、せんぶり茶、げんのしょうこ)が準備されてた。せんぶり茶は苦めで、げんのしょうこは、クセなく飲みやすかった。



茶房コーナー

大浴場前の廊下には、茶房コーナー(無料)があった。

冷蔵庫の中に、ところてん、茶ぶし、が準備されてた。


      

ところてんは、小分けされてて、黒蜜orポン酢をかけて食べるようになってた。食べると、体がすっきりして暑い時に特に良さそう。

茶ぶし=「茶節」は、鹿児島(特に薩摩地方)に、昔から伝わる健康増進、疲労回復に即効性のある飲み物(郷土料理)。

冷蔵庫の中に、ラップのかかった、小さめサイズの湯のみ茶碗が入ってた。ラップを取ると、器の内側に味噌が塗ってあって、鰹節が入ってて、ここに、お湯を注いでよく溶かして食べるとのこと。

冷蔵庫脇に、ポット(お湯が入ってる)と箸が準備されてたので、湯を注いで、箸でかき混ぜて、飲んでみた。茶ぶしは、飲むと元気になるような気がした。

 
貸切風呂(左:桧、右:碧)

貸切風呂も、和風:桧(ひのき)で、洋風:碧(あお)の2つあった。


売店の焼酎コーナー

売店奥は、焼酎コーナーになってて、試飲ができる。いろいろ飲んでそれぞれ説明をしてもらった。ここの主人は、宿を開く前から焼酎を造っていたよう。

指宿名物の天然砂むし風呂(温泉)は、宿から徒歩で4〜5分程の海岸近くの砂むし会館『砂楽』にあるとのこと。フロントで、そのチケットを購入してから出かけた。

玄関の長椅子に腰掛けてたおじいさんが、いってらっしゃいと見送ってくれた。宿泊客かと思ったが、実はこの宿の会長で、玄関で客の送迎をするのを日課としているそう。



宿の下駄をはいて、散歩しながら砂むし会館へ向かった。

海沿いの菜の花畑が満開で、2月上旬だったのに鹿児島はもう春がきていた。

 
砂むし会館「砂楽」(有料¥900)

砂むし会館で、専用の浴衣&ビーチサンダルに着替えてから、海岸へ。砂浜に建つ、壁のない簡素な小屋の中が、砂蒸し温泉になってた。

こちらにどうぞ、と並んだ順に、スコップで砂をならした場所に誘導されて、そこに寝転ぶと。上から温かい砂をかけてくれる。予想してたより、砂は重くて、全身に程よく圧がかかる感じ。

人生で1度は砂むし温泉を体験したいと思ってたが、意外に簡単に行けて嬉しかった。

■夕食


◎食前酒:梅酒
◎前菜:蟹三彩
    美味豆腐
    うるい胡麻浸し
    新緑豆美味出汁漬
    きびなご寿司

夕食は部屋食。テーブルに白いクロスをかけて、朱塗りの盆をセッティング。お盆の上に順に料理が運ばれてきた。献立は、木製ホルダーに入ってた。

新緑豆は、全くシワがなく、鮮やかな緑色のえんどう豆が薄味のダシに浸ってて、柚子がトッピングされてた。冷凍グリンピースの、粉っぽさや青臭さなく、ダシを含んで、やわらか&やさしい味。

うるい胡麻浸しは、うっすら白濁したダシで和えて、削り節がかかってた。シャキシャキとした食感がここちよく、通常のゴマ和えより、ゴマの風味が軽やかで上品。

蟹三彩は、刻んだトマトを敷き、蟹のほぐし身と、ジュレ状のソースが載せてあった。軽い酸味が効いてて、さっぱり酢の物orサラダ風。

美味豆腐は、まったり弾力があった。きぶなご寿司は、光沢のあるシャリ+きびなご、木の芽、白板昆布が乗ってる、ミニサイズの握りだった。
    



左:生焼酎(きじょうちゅう、黒麹)¥864
右:生ビール(中)¥810

生ビールは、大きめのグラスにたっぷり入ってた。



◎造り:5種盛り
    まぐろ、白身、赤貝、イカ、車海老

刺身は、楕円のの器ではこばれてきた。蓋を開けると、平にならした氷の上に、青しそ、水前寺のり、わさびを添えて、彩りよく盛られてた。車海老の頭は茹でてあり、透明感のある身は生で、弾力と甘みがあった。まぐろ、白身、赤貝、イカ、はそれぞれ、鮮度がよかった。


◎吸物:澄まし汁仕立て
    蟹真蒸、椎茸、柚子、菜の花

吸物は、薄味のダシの中に、蟹真蒸、椎茸、菜の花が入ってて、柚子が効いてた。


◎蓋物:薩摩黒豚やわらか煮
    大豆あんかけ、大根、人参、青味

薩摩黒豚やわらか煮は、料理長が朝から仕込んでる、宿の名物料理のよう。
箸で切り分けられる程、柔らかく煮えたバラ肉に、大豆入のタレがしっかり絡んでて、醤油なのに味噌味のコクのある味わいになってた。


◎焼物:甘鯛若狭焼き&牛肉八幡巻き
      丸十蜜煮、はじかみ添え
    あわび白扇揚げ、空豆、甘酢大根

焼き物は、大小3品仕立て。甘鯛はこんがり焼いてあって、牛肉八幡巻、さつまいもが添えてあった。あわび&空豆は、一口サイズのを素揚げし、塩が振ってあった。大根は箸休め。


◎小茶碗:蕪の擂り下ろし

蕪の擂り下ろしは、小さなカップで運ばれてきた。軽いボタージュ風のスープで、中にはタピオカが入ってた。


◎替鉢:フォアグラ玉地蒸し
    餅、百合根、ふかひれあん掛け

替鉢は、スープ用の洋食器で運ばれてきた。シンプルに言えば、あんかけの茶碗蒸し。

上にかかってる餡は、とろみ軽やかでスープ状で、中にふかひれの糸状の繊維が混じってた。その下の、茶碗蒸しの層は、ぽったり滑らかで、口の中でとろけるように広がる。中には、柔らかく伸びる餅とホクホクとしたユリネが入ってた。

裏ごししたフォアグラが、形はないのに、存在感をしめしてて、フランス料理的な1品。


◎食事:白御飯
◎止椀:赤出汁
◎おかず:きびなご辛煮
◎香の物:盛り合わせ

ごはんは、ツヤツヤ炊きたてで赤出し、漬物、きびなご辛煮が添えてあった。


◎果物:りんごのゼリー

デザートは、りんごのゼリーで、小ぶりのサイズのりんごを丸ごと1ヶ使ってあった。


ぜんざい

夕食後、せんざいのサービスがあった。


■朝食
 


・煮物 ・ほうれん草ごま和え
・焼鮭、出汁巻、明太子
・イカ刺身  ・生ハムサラダ 
・さつま揚げ ・自然薯
・ご飯&さつま汁 ・香の物
・トマトジュース ・フルーツ

朝食もしかり充実してた。

客室数が50近くあるのに、夕食、朝食ともに、簡易コンロを使った料理(派手だけど、中身のない、いわば手抜き料理)は、1品もなく、さすが料理自慢の宿って感じ。茨城から意外に近く、京都や能登などと同じくらいの時間と費用で行けるのは意外だった。

1品1品が、彩りよく、手間をかけて、丁寧に作られててる。地元特産の食材を多用し、和風や洋風の域を超えた、料理に仕上がってる。さすがは、料理部門ランキング1位を続けるだけのことはあった。能登半島の加賀屋と比べ、施設や料理の派手がないが、砂むし温泉もあるし、人生で一度は行ってみる価値がある宿。おすすめ度8.0!

にほんブログ村 地域生活(街) 関東ブログ つくば情報へ
にほんブログ村   ブログバナー4
       ↑
  応援クリック、お願いします♪

『ホテル秀水園』
 鹿児島県指宿市湯の浜5-27-27
 電話:0993-23-4141

これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。