群馬県高崎市の、和風だれのかつ丼があるとんかつ店。大正8年(1919年)創業の老舗。

ベージュ&ボーダー外壁の3階建てで、1階部分が店舗。半分が白壁(U字の欠きこみあり)になってて、昔の洋食店らしさが漂う。

建物脇の路地を入ったところに、3台分の駐車スペースがあった≫人気blogランキング



高崎駅の350m程西、新田町交差点の40m北の、県道25号沿いにある。

創業当時からある、玉子でとじてない、醤油ダレのかつ丼が名物。

新潟市のタレかつ丼は、昭和初期(1930年頃)には新潟市の多くの洋食屋で作られてたという。昭和20年代にはたれカツ丼の屋台が多くできて、新潟市で広まったよう(新潟市の『ブルーバード』の女将さんの話)。たれカツ丼が全国的に知られるようになったのは、「とんかつ太郎」が漫画「ドカベン」(昭和47年連載開始)に載ってからである。それよりずっと以前から新潟市では、多くの洋食店、とんかつ店、蕎麦屋、居酒屋で、たれカツ丼は、ごくありふれた食べ物として作られていた。

玉子でとじない醤油ダレのカツ丼が、大正期に既に高崎で食べられていた事実にビックリ。とんかつは、明治期に東京で誕生したが、それから高崎などを経由して北上して、新潟へ伝わった可能性が高い。



人気店とのことだったので、11:00の開店時間ちょうど位の到着すると、駐車場まだあいてた。バックで止めようとしてたら、立て続けに2台の車がやってきて、あっという間に満車になってしまった。

 

玄関脇(壁のU字の欠きこみの部分)に、メニューが掲示されてた。

扉をあけて店内へ。



中に入ると、正面奥へと通路がまっすぐに延びてて、この左手に、広い厨房とそれに面したほぼIの字(若干Lの字)のカウンター席があった。

カウンター席のみで、現在は、昼のみの営業。

入ってすぐ左手(カウンター脇)は、テイクアウト用のレジカウンターになってて、ここで代金を支払って、商品を受け取るシステム。



いらっしゃいませ、と迎えられて、誘導された席に座った。厨房では、コック服を着た40〜50代位の男性と女性(店主夫妻?)と、黒いエプロンを着けた男女3人(若い男性1人、40代位の女性2人)が働いてた。

厨房は、中央に配置した調理台&棚で、通路2本が縦に伸びてた。

コック服を男性は、奥側の通路で、業務用フライヤーとコンロのある窓側を向いて(カウンターに背を向ける体勢)、揚げもの、炒めものなど主要な調理作業をしてた。

コック服姿の女性は、手前側の通路にある、玉子とじ専用っぽいコンロのところで、揚がったカツを、玉子でとじる作業を行ってた。

ほかの人たちは、盛りつけなどの調理のサポートや、接客&会計などを行ってた。

 

メニューはかなりシンプル。

11:00過ぎたばかりなの、客が次から次へと入ってきて、人気店のよう。客の半数は、テイクアウト用レジカウンターへすぐ行った。あらかじめ電話で注文してあるようで、すでに料理(お弁当)は出来上がってレジ袋に入れてあるので、会計するなり受け取ると、早足で店を出て行く。

半数の客は、通路をまっすぐに進んで、あいてる席に座るなり、メニューも見ずに注文してた。常連さんのよう。注文品を聞いてたら、カツ丼を注文してる人が多く、玉子なしのカツ丼と、玉子とじのカツ丼は、半分半分くらいだった。

 

壁に昔の写真と、持ち帰り用メニューがあった。



先にお新香が運ばれてきた。



ポテトサラダ ¥330

ちゃんとした大きさの白皿中央に、ポテトサラダが平たい円形に整えられて載ってた。レタス、きゅうり、トマトが添えられ、マヨネーズを挟んで、パイナップル&みかん(缶詰)がトッピングされてて、昭和ロマンのある盛りつけ。

ポテトサラダは、きゅうり、人参が入ってたが、マヨネーズ控えめで、みっしり密度があって、丸丸ジャガイモで出来てる感じの、素朴な味わいだった。缶詰のパイナップル、みかんが載ってて、最初は、違和感があったが、食べてみると、パイナップル、みかんの甘さが、素朴なポテトサラダと意外に馴染み、豪華に感じた、子供の頃にもどったような気持ちになれた。


カツ丼A(玉子なし)¥430

カツ丼Aは、タレのかかったご飯の上に、小ぶりなトンカツ3ヶが載ってた。トンカツは、タレにくぐらせてあって、甘からい醤油味が付いてた。新潟のとんかつ太郎、とんかつ政ちゃんと、同系列の甘しょっぱい味付けだが、この店の方が若干甘口。

肉は、厚みがあって、衣は、中目のパン粉が使ってあった。このあたりも、新潟のタレカツとは少しちがってるが、まぎれもなくタレかつだった。



カツ丼C(玉子なしジャンボカツ)¥690

カツ丼Cは、ジャンボサイズのカツが3ヶ載ってた。カツ丼Aの倍のボリュームがあるとのこと。


カツ丼A(左、ちょっと食べた後)とC(右)

ごはんの量は、カツ丼Aとほとんどかわらなかったが、カツが大きい分、食べ応えがあった。


オムライス ¥430

オムライスは、角があって、ハコフグみたいな形がかわいらしくて、笑ってしまった。

香ばしく炒めた、豚肉、玉ねぎ入りのケチャップライスが、薄く焼いた玉子で包まれてて、まさしく王道のオムライス。福神漬けが添えてあった。



ロースかつ(ライスなし)¥430

ロースかつは、ライスなしで注文した(ライス付きは¥590)。薄めの豚肉が、しっかりめの衣をつけて、揚げてあって、千切りキャベツ、ポテトサラダが添えてあった。油切れよく揚がってて、手頃な価格なのに、しっかりボリュームがあった。



ヒレカツ(ライス付き)¥840

ヒレカツは、3枚が2つにカットして、千切りキャベツ、ポテトサラダが添えてあった。カツ丼の肉より、形が整ってて、柔らかくジューシーだった。

上州豚を使っているとのことで、肉質柔らかく、ぱさつきなく、国産豚らしい味わい。

高崎では、醤油だれのカツ丼はここだけのよう。新潟では昭和初期から今までたれカツ丼を出す店は多い。この高崎の店では、普通のとんかつに醤油だれをかけたもので、大正期のカツ丼に近いよう。それに対し、新潟市では、薄い肉に細身のパン粉を付けたりと、カツ丼にかなり工夫が加えられたため、広くいろいろな店で出されるようになったと思われる。たれカツ丼のルーツをたどった気がして楽しかった。

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■『栄寿亭(えいじゅてい)』
 群馬県高崎市あら町7-1

 電話:027-322-2740
 営業:11:00~14:00
 定休:金、第3木曜