新潟市中央区古町のとんかつ店。創業83年になる超老舗で、元は洋食屋だったそう。

路地の両脇に小さな店が建ち並ぶ、簡素な平屋の飲食店街(=西堀飲食店街)の入口にある。

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ホテルイタリア軒から150m北の交差点にある。目立たなくて、とんかつ屋があるとは気づきにくい。



奥は飲み屋が多いみたい。

紺地の暖簾をくぐって、中に入ると、いらっしゃいませと、60〜70代の女性がにこやかに迎えてくれる。



店内は、こじんまりとしてて、簡素な雰囲気。厨房に面したコの字のカウンターのみ。

 

カウンター内は、おばあちゃんちの台所みたいなキッチンになって、カウンターの上には、ソースや醤油はなく、2つとも甘からいタレだった。



壁にメニューが掲示されてた。ちょっと考えて、ビール大瓶¥500と、ポークカツレつ、串カツを注文。ビールは、キリン、サッポロから選べた。

店は、70代の女性が1人で切り盛りしてた。注文を受けると、奥にある厨房に引っ込んで、料理を作っていた。料理ができると、奥の厨房から料理を運んで来てくれた。


ビール(大瓶、サッポロ)¥500

ビールと一緒に、かっぱえびせんが運ばれてきた。久しぶりに食べたが懐かしかった。



ポークカツレツ ¥600

ポークカツレツは、シンプルな白皿で運ばれてきた。

お皿の上には、5mm強の厚みのポークカツが2枚載ってて、脇に千切り句キャベツが添えてあった。2人前かと思われるボリュームで、これで¥600とはびっくり。テーブルの上にあるタレをかけて食べた。どんぶりではなくても、トンカツに醤油ダレをかけてもとても良く合う。

この店は、ロースカツ風のタレカツが、食べやすい大きさに切ったタレカツで、縁の部分が固くなりすぎりことなく、口に入りやすいサイズに切ってあるので、とても食べやすい。


串カツ ¥400

串カツ2本は、でキャベツが添えてあった。タマネギが入ってて、味も盛りつけも洋食っぽい。


オムレツ ¥600

オムレツは、ところどころに、卵白の白色が混じってて、ふんわりとした仕上がり。真ん中から割ってみると、中央部分が半熟で、とろりとしてて、卵の味が生かされてた。


左:ビール(キリン大瓶)¥500
右:日本酒(1合)¥300

ビール大瓶、日本酒を追加注文。

日本酒は、昔風に一級酒と記載されてて、麒麟山などから選べた。


ポークソテー ¥650

ポークソテーは、1cm程の厚みのある豚肉が甘からいタレを絡めて香ばしく炒めてあった。ナイフ&フォークが添えてあって、自分で切り分けてたべるようになってる。洋食っぽいが、これも醤油だれをかけて食べるのは、違和感があったが、食べてみると意外にも自然に合う。聞けば、昭和初年の洋食屋で、多くの店ではこのように醤油だれで食べてたそう。



カツ丼 ¥650

カツ丼は、ごはんの上に、ポークカツレツ2枚が載っていて、漬物が添えてあった。

ポークカツレツには、甘からいタレが適度に絡んでて、サクッとしててて、タレカツそのもの。聞けば、大東亜戦争直後の昭和20年代に、屋台が多くできて、このカツ丼がたくさん売れたそう。当時からカツ丼と言えば、このタレカツ丼をだったそう。

タレかつといえば、『とんかつ太郎』と『とんかつ政ちゃん』が有名だが、とんかつ太郎は、しょっぱめの味(甘さ<しょっぱさ)、とんかつ政ちゃんは、かなり甘めの味(甘さ>しょっぱさ、昔より甘くなった感じ)。この店のタレカツは、少し甘口だが、くどさなく、さっぱりとした甘口で、2店の中間にある感じで、とても食べやすい。


フライエッグ ¥250

フライエッグは、シンプルな目玉焼き。3ヶが丸形に焼いてあって、塩が振りかけてあった。卵黄と卵黄周囲が半熟加減で、底面がちょっと焦げてて、懐かしいおふくろの味の目玉焼きだった。

新潟市ではかなり前から

とんかつに、醤油に砂糖を加えたタレをかけるというのは、初めて聞く人には奇抜に感じるようだが、新潟市では、昭和初期(1930年頃)から洋食屋では一般的なことだったよう。それが昭和20年代に屋台でカツ丼がたくさん売れて普及したよう。私が物心がついた1960年代には、新潟市では、そば屋、居酒屋など多くの店では、カツ丼と言えば、タレカツ丼を意味し、一般的に食べられていた。新潟市には古くから洋食屋が多いが、閉店した老舗のキッチンドンでは、とんかつだけでなく、メンチカツにも醤油だれをかけてた。

とんかつは、大正期に東京で広まり、当時はデミグラスソースをかけることが多かったそう。新潟で昭和初期に、とんかつなどの洋食に醤油ダレをかけて食べるようになったのは、すきやき(牛鍋)からの連想かと思われる。洋食屋は明治期に牛鍋屋として始まり、肉料理に甘い醤油だれをかけていたが、それをトンカツなどのフライにもかけたらご飯にも合うので、新潟市で広まったのではないかと考えられる。

卵でとじない醤油ダレのカツ丼は、昔から新潟市で一般的に食べられていたが、最近は、全国的に知られるようになった。とんかつ太郎が、マンガ『ドカベン』で取り上げられたのがきっかけで、そこで修行したとんかつ政ちゃんが、新潟市で多数の支店を展開し、その2代目店主がタレかつと名付けて、新潟市特有のカツ丼として知られるようになった。

事前に注文しておいた、カツ丼を取りにきた主婦や、お皿を持参して料理を持ち帰る年配客などが、いて、長年の常連さんも多いよう。持ち帰る用の料理は、電話で注文品と時間を添えて注文すれば、時間に間に合うように作っておきますとのこと。

新潟のとんかつの元祖的な店。お派手な看板も、PRもない。お手頃価格でボユームたっぷり。1人で切り盛りしてる女性は、屋台を営んでた先代の長男に嫁いできたとのこと。昔のままのやりかたで、タレカツを作ってますから、ととても謙虚。昭和初期の洋食屋をそのまま受け継いだ料理を、昭和の雰囲気の店内で、当時の話を聞きながら、のんびり食事をすると、昭和初期からの新潟の洋食の歴史が感じられる。派手さは無く、大勢で行くのには向かないが、是非とも行っておきたい店。おすすめ度は、本ブログ史上最高点の8.4。

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■ とんかつ『ブルーバード』
 新潟県新潟市中央区西堀通8番町1597

 電話:025-229-1078
 営業:16:30~21:00
 定休日:日曜日