京都市中京区にあるおばんざい&京料理の店。

白いタイル貼りの、幅の狭い3階建ビルの1階にある。縦格子の木製玄関ドアの前に、生成りの麻暖簾がかかってて、キリッと清楚な店構え。

日本料理店で長年腕を磨いた店主が、平成15年頃オープンした≫人気blogランキング



二条城にほど近い、京都国際ホテルとANAクラウンプラザホテル京都(旧京都全日空ホテル)の裏手(東側)の細い道を挟んだ向こう側にある。

「おばんざい」とは、京都で昔から食べられている日常のお総菜のこと。実は地元の人はあまり使ってなかったようだが、何年か前からテレビや雑誌などで使われるようになって、一般的な言葉になってきたよう。

とあるブログによれば、以前、綾瀬はるかさんも来店したことがあるよう。

早めの時間だったせいか、予約なしでも大丈夫だった。



玄関引戸を開けて、店内へ。

入ると、店内は間口が狭く奥行きのある形。右手の壁に沿って細長い形の厨房があって、それに面して料理の入った大皿や果物の並ぶ、カウンター席(7席)になってた。厨房で働いてた50代位の男性が店主のよう。客席側には同年代位の女性がいて、夫婦で切り盛りしてるよう。

いらっしゃいませ、と迎えられ、カウンター席後ろ側の狭めの通路の奥にあるお座敷席(4人用と6人用があった)へと案内され、靴を脱いで上がった。

色彩を抑え、木の質感を生かした店内には、ソフトな音量でジャズが流れてて、ナチュラルで和風モダンな雰囲気。

 



メニューから、まず生ビールを注文!テーブルには、お箸と布製コースターが準備されてた。


生ビール ¥600



お通し2品 ¥1200くらい
(上)長芋のお汁 
(下)盛り合わせ:湯葉、ひらめのポン酢かけ
         焼いた笹カレイ、菜の花おひたし
         ラディッシュ、カリフラワー&酢味噌

1品めは、長芋のお汁(おつゆ)で、先に運ばれてきた。冬の寒い季節に出す品とのこと。出汁が効いてて熱々。長芋のとろみがついてて、体が温まった。

2品めは、四角い器に、ほころんだ紅梅を添えて、6品が盛り合わされてた。運んできた時に、料理の内容と食べ方の簡単な説明があったので、わかりやすかった。

湯葉は、とろみのあるタレが絡んでてなめらか。トッピングされてた、ワサビを軽く溶きつつ食べた。ひらめは鮮度よく、ポン酢&九条ねぎで、さっぱりとした風味。
笹カレイは一夜干し風の塩加減で、香ばしく焼けてた。菜の花のおひたしは、水っぽさなく、プロの技。
ラディッシュは、繊細な飾り切りが芸術的で、食べるのがもったいなかった。敷いてあった、もろみ味噌を付けて食べた。


(左)ゆずのお酒 ¥600
(右)日本酒:花洛(からく、純米吟醸)¥550

ゆずのお酒は、ジュース感覚で飲めるアルコール分が低めのお酒で、花洛は、口あたりがいいので、グビグビ飲める。


天然ぶりのお造り ¥850

天然ぶりの刺身は、辛み大根が添えてあった。鮮度よく、脂の載った薄腹の部位だが、天然らしく脂にギトギト感がなく、とても上質。




おばんざい 各¥500〜600
 (上)京水菜の煮浸 
    ひろうす 
 (中)丸大根のたいたん
    ハタハタの南蛮漬
 (下)ごんぼ白滝  
    かきの時雨煮

おばんざい6品は、それぞれ、異なる味付けで(どれも薄味仕立て)で煮てあった。

京水菜はの煮浸しは、マイルドな甘口の味付けになってて、焼いた油揚げと鰹節が入ってた。
ひろうすは、自家製ならではの、ふんわりとした柔らかさ。
大根は、繊維が潰れてなくて、ほっくり立体的な食感。
ハタハタの南蛮漬けは、骨がない?と思うほど柔らかくてびっくり。
ごんぼの白滝は、ささがきのゴボウと白滝が、違和感なく混じってて、山椒の実がピリッと混じってて、ごはんにぴったりの品。
かきの時雨煮は、牡蠣がふっくらと煮えてて、山椒がふりかけてあった。


日本酒:蜂巣(純米吟醸)¥750

蜂巣は、葉っぱをあしらった、冷えた竹筒で運ばれてきて、とても風流。お猪口も竹製。フルーティで、すっきりキリッとした味わい。日本酒の苦手な女性でも飲めそう。
        

莫久来(ばくらい)¥900

莫久来は、このわたとホヤの塩辛を混ぜたもの。高級珍味。


三色焼き生麩 ¥600

生麩は、粟、よもぎ、ごま、の3種。軽い焼き色が付いてて、だし醤油が添えてあった。もっちり弾力があって、餅好きの人(私)が、はまってしまいそうな食感。


丹波牛のやわらか煮 ¥950

丹波牛のやわらか煮は、九条ねぎがたっぷりトッピングされてて、器の上に顔をかざすと、和牛のいいにおいがした。塩分抑えた甘口の味付けで、箸でほぐせる程柔らかく煮えてた。


エビスビール(中瓶)¥600


海老のゆば揚 ¥700

海老のゆば揚は、衣に湯葉が使ってある。衣がザクッとワイルドな食感で、パン粉の衣より存在感がある。



地どりの山椒焼 ¥800

地どりの山椒焼きは、身が引き締まって、香ばしくジューシーに焼けてた。


日本酒:蒼空(純米)¥750

蒼空(そうくう)は、甘口でどっしりとした味わい。


湯葉ちりめんごはん ¥800

湯葉ちりめんごはんは、ごはんの上に、ちりめん山椒(山椒の実が入ってる)がたっぷりと載ってて、吸物、漬物が付いてた。

数年前、ちりめん山椒にはまった時、何回か、京都からお取り寄せして食べた。山椒の香りがフレッシュで、ピリッと引き締めてて、


焼き米のだし茶漬け ¥700

焼き米のだし茶漬けは、生米を煎ってから、出汁を加えて、器ごと柔らかくなるまで蒸して作るので、ちょっと時間が(15分くらい)かかるとのこと。

帰る時には、カウンター席が満席だった。

出汁をベースに、塩分は抑え、個々の食材に合わせて甘さを調節、味の輪郭を際立たせない柔らかな味付けが施されてる。味の核に塩分がある関東風のとは異なり、文化&歴史の違いが感じられた。

総席数17のこぢんまりとした店だが、刺身のツマ、付け合わせ、盛り付けなど、料理は見えないような所にまで、手が込んでて、まさに技ありの店。この位の規模だからこそ、これだけ手間のかかる料理を提供できるのだろう。

夫婦で切り盛りしてるので、客が立て込んでる時は、料理がでてくるのが遅い時もある。対応がおっとりとしてて、京都らしさが満喫できる。日本酒は、京都の純米酒がそろってる。

店主は、やわらかな口調で、接客や電話(予約の電話)にも対応してて、話し方にも料理にもその誠実な人柄が現れているよう。

京都の和食の店は、夜は、フレンチレストラン風にコースだけの店も多い。この店は、コースもあるが、アラカルト注文もOKで、古都の雰囲気を堪能しつつ、京料理をいろいろ食べたい人にぴったり。

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■おばんざい『蜂巣(はちす)』
 京都市中京区油小路通二条下る二条油小路町289-2

 電話:075-213-1170
 営業:17:00~22:30
       (LO)
 定休日:水曜日