稲敷郡阿見町にある手打そば店。平成13年頃オープンしたよう。

大ぶりな越屋根(てっぺんに小屋根が載ってる)と、芥子色(からしいろ)の外壁で、ゆったりとした印象の建物。植栽された木が窓を覆うように茂る。

店頭に5〜6台分ほどの駐車スペースがあった≫人気blogランキング



阿見町役場の700m程南にある。

道路がなだらかにカーブする場所に、奥まって建物があり、看板もあるものの、店はあまり目立たない。



白地の暖簾をくぐり、縦格子の玄関引戸を開けて中に入ると、左手にガラスの自動ドアがあって、ここを入ると店内。



店内は縦長の形。入ると広めの通路が正面奥へと延びてて、左手の窓に沿ってボックス風のテーブル席(4人or6人)が3つ並ぶ。

 

通路右手側は、お座敷席になってて、その上がり口のところに、おすすめメニューが掲示されてた。

入口ドアの脇は、そばぼうろ、予科練クッキー、手作り陶器などが、陳列される販売コーナーになってた。販売品のヤーコン茶をいれたポットがあり、試飲もできた。

いらっしゃいませ、と50代位の接客係の女性ににこやかに迎えられて、靴を脱いで、お座敷席へと上がった。



お座敷席は、光沢のある広い板の間になってて、座卓(4人×6)があった。




メニューは豊富で、手打ちそば店にしては割安価格。一品料理もお手頃価格で、飲み屋としても利用しやすそう。

ランチメニューは特にないが、そば&丼がセットになったお手頃価格のメニューがあった。

お座敷席の奥(紺柄の暖簾の先)が厨房になってて、厨房で働いてる女性と、接客係の女性とが漬物のことなどについて話してる声が切れ切れに聞こえてくる。

テーブル席側の突き当たり(ロールスクリーンが掛かって中は見えない)、ガラス窓の向こう側から、トントン、トントン、と蕎麦を切る包丁の音がリズミカルに聞こえてきてて、客席からは見えないが、厨房の左手にある、ここがそば打ち部屋になってるよう。


漬物(サービス)

先に、どうぞと、自家製の漬物が運ばれてきた。これはサービス品で、日によって漬物の種類が違ってて、白菜漬けだったり、たくあんだったりした。

白菜漬けは、浅漬け風の甘みのある白菜漬けに、たっぷりかつおぶしがふりかけてあった。たくあんは、ポリポリとした食感の薄い黄色のたくあんで、干し加減がちょうどよく、その昔祖母が漬けてたたたくあんの味がした。食べきれるか心配になるほど量があったが、食べやすいので、あっさり食べられた。



(左)そばがき天(1枚)¥300
(右)そばがき ¥500

そばがきの天ぷら、とは珍しい。品名通り、そばがきが、天ぷらの衣を付けて揚げてあって、大根おろし、かつおぶしが添えてあった。
箸で切り分け、食べようとして持ち上げようとすると、衣の下の熱々のそばがきが、ゆっくり流れるようにしたたり落ちる。あわてて口に運んで食べみると、クリームのように滑らかな食感にちょっと吃驚。冷えるに従って、すこしづつかためになっていくので、食べやすくなった。熱々で、揚げ物の風味もあり、意外に良く出来た品。お手頃価格なので、お腹が空いてる時によさそう。

通常のそばがきは、柔らかめに練ってあるそばがきで、そばつゆを入れた器の中に入れて、かつおぶし、長ねぎがたっぷり掛かってた。そばがき天と同じように、ぽったりとしてて滑らかなそばがきだった。


かけうどん ¥550

かけうどんは、醤油色少し濃いめで澄んだつゆの中に、中くらいの太さのうどんが入ってて、小皿で長ねぎがたっぷりめに添えてあった。

つゆは、ダシがしっかり効いてて、バランスの取れたどっしりとした味付け。うどんは、形がやや不揃いで、冷凍のさぬきうどんとかではなく、手打ちかも。単調すぎない、つるつるとした食感がここちよかった。



イベリコ豚、肉そば ¥950

イベリコ豚のメニューは、冷たい肉汁そば(orうどん)、と温かい肉そば(orうどん)とがあったので、温かい肉そばで注文した。

どっしりとした風味のつゆの中に、3mm程の太さのそばが入ってて、その上に、クルンと丸まったイベリコ豚のバラ肉(薄切)7枚くらいと長ねぎが載ってて、仕上げに水菜がトッピングされてた。

そばは、つゆを含んでふっくら膨張し、熱に負けて切れることなく、歯がゆっくり沈むような、もっちりとした食感の中に、常陸秋そば特有の粘りも感じられるよう。イベリコ豚は、薄切りだが、脂身たっぷり含んでて柔らか。クルンと丸まってるので、ボリュームある食感。


しのぶあん(野菜天付)¥750

店名が付いてるしのぶあんは、着席するなり注文してる人が何人もいて、人気メニューのよう。

丸い塗鉢の中の竹簀の上に、うっすら緑かかった3mm弱ほどの太さのそばが盛られ、刻み海苔がたっぷりトッピングされてた。これに、野菜天(れんこん2ヶ、なす2ヶ、青しそ)、天つゆ(荒くおろした大根おろし入り)、そば猪口(ちょこ)、そばつゆが添えてあった。

そば猪口には、予め大根おろしの搾り汁が入ってて、これにそばつゆを加えて、そばを食べるとのこと。大根おろしの搾り汁は甘みがあって、そばつゆだけでたべるより、さっぱりとしてて、食べながら消化されていくようで、体にもやさしそう。

天ぷらは、色白の衣で揚げてあり、衣がパリパリしすぎてなくて、家庭的で食べやすかった。野菜天は、私の好物のれんこん&なすの組み合わせで、大満足。


魚天ぷら定食 ¥850

天ぷら定食は、3種(普通の、野菜、魚)あった。魚の天ぷら定食を注文。

天ぷらは、魚のみ6点盛り(わかさぎ3ヶ、はぜ、きす、めごち)で、魚の鮮度よく、くさみなく、色白の衣で、ほっくりと揚げてあった。これに、煮物、炊きたてごはん、みそ汁、天つゆが付いてた。

れんこん、鶏肉、里芋の煮物は、作りたてで温かく、ボリュームたっぷりの天ぷら定食になってた。魚に特化した天ぷら定食というのは、珍しくて面白い。



鴨せいろ ¥1000

鴨せいろは、竹簀を敷いた、丸い鉢の中に、うっすら緑かかった3mm弱ほどの太さのそばが、こんもりと盛られてた。これに温かい鴨汁、長ねぎが添えてあった。そばは、表面に少しざらつきがあって、そばの香りが軽やかに感じられた。

鴨汁は、鴨肉3ヶ、焼いた長ねぎが入ってて、個性的な形の中鉢に、たっぷりめによそってあった。濃い味仕立てになってて、サラダ油など、余計な油が使ってないので、鴨の味が素直に味わえる。鴨肉は、厚めに切ったロース肉で、柔らかく味も濃厚でボリューム感もあった。焼いた長ねぎは、甘さ&風味が増してる。シンプルだが、鴨の味がしっかり楽しめた。



鍋焼きうどん ¥1300

鍋焼きうどんは、手提げ鍋に、木の蓋を載せた状態で運ばれてきた。

蓋を取ると、大きめの海老天が、そばつゆの上に鍋からしっぽをはみ出すように、載ってて、これに、ゆず、長ねぎ、取り皿が添えてあった。

海老天は、仕上げに載せたよう。衣が溶け出してなくて、身と衣が一体化しててた。食べてみると、太めの身は透明ではなく、海老の風味も濃厚で、最近よくある身が透明な海老(PH調整剤漬けだと透明になる)とは違って、安心して食ベられた。鶏肉、たけのこ、しいたけ、しめじ、春菊、えのき、玉子に、餅も入ってて、充実した内容で、体も心も温まった。



(左)天むす(2コ)¥300
(右)ミニヤーコンかき揚げ丼 ¥500

天むすは、一口で食べられるような小さめのかと思ってたら、コンビニのおにぎりの1.5〜2倍くらいもある、どっしり重い、大きい天むすだった。

厚みのある形が、いかにも手で握ってあるおむすびって感じ。温かみがあって、機械にぎりではないので、潰れてないごはんが、食べると口の中でほどけていく。

中に入ってた海老天は、中ぶりサイズの海老が使ってあって、身が大きめで存在感があった。天つゆを付けてごはんで包んで、塩をまぶしてにぎって、海苔を軽く巻いてあった。おにぎり表面に塩味が効いてて、おばあちゃんが造ったような昔風の素朴なおにぎりで、ごはんがぎっしり詰まってて、1コでも十分すぎるボリューム。しっかり食べたい男性にぴったり、女性なら、そばと一緒に注文して、わけあって食べるのがよさそう。

ミニヤーコンのかき揚げ丼は、ヤーコン、ほうれん草、にんじん+刻んだイカゲソの入てるかき揚げで、甘めのタレが適度にかかってた。ヤーコンが甘く(玉ねぎより甘い)、イカゲソが入ってて、コクとボリュームを増してて、食べ応えがあった。


そば湯

そば湯は、うっすら濁ったサラサラとしたそば湯だった。

そば粉は、時期によって、常陸秋そばと北海道産を用いてるとのこと。ヤーコンは阿見町の特産品とのこと。

最近はおしゃれな雰囲気で量控えめの蕎麦店が多い。それは異なり、この店は素朴で目立たないが、そばの味が、ボリュームたっぷりで楽しめる手打ちそば店。面白いメニューもあり、量を考えれば価格もお得。おすすめ度は、7.2。

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■手打そば『しのぶあん』
 茨城県稲敷郡阿見町鈴木5-4 

 電話:029-888-1018
 営業:11:00~14:00
    17:00~20:00
 定休日: 月曜日