新潟市の本町市場、人情横丁にあるラーメン店。昭和61年創業。

カウンター8席だけの小さな店。

以前7月の暑い日に行ったら、ガラス戸を開けっ放して営業してて、ほぼ満席だった。クーラーなしのラーメン店なのに、満席とは驚き≫人気blogランキング



人情横丁は、国道7号の本町交差点から、南に160m入ったところにある。東西に細長い形をした昭和の風情漂う長屋風平屋建ての商店街で、こぢんまりとした店舗が並ぶ。

その東南側の端から2番目(そば処 なかむらの隣)にある。

本町市場に秋の味覚が並び始めたのをいろいろ見たついでに寄った。



11時の開店時刻の5分前に着いたら、すでに暖簾がかかってて営業してた。今時の飲食店は、正午に開店したり、わざと行列させようとしてるような店もあるが、営業時間が早く、スムースに入店できる店って、経営者の誠意が感じられる。

中に入ると、男性客2人がすでにカウンター席に座っていた。開店時間めがけて入店する常連客が多いよう。



カウンター内では、タオルを額に巻いた60代位の眼鏡をかけた男性が働いてて、この人が店主のよう。いらっしゃいませとやさしく迎えられて空いてる席に座った。

土間+壁&天井が板張りの店内は、赤いカウンター席に、学校で使ってるような簡素な椅子が並んでて、昭和30〜40年代の懐かしい雰囲気。

 

正面壁と、カウンター席横にメニューが掲示されてた。



メニューはシンプルで、ラーメンの種類は、支那そば、チャーシュウメン、ワンタン、ワンタンメン、チャーシュウワンタンメン、メンマラーメンの6種で、それぞれに、普通盛り、中盛り、大盛りがある。夏はこれに冷やし中華が加わる。

支那そば¥550、ワンタンメン¥650を注文。

カウンター内では、店主がちょっと忙しそうに注文のラーメンを作ってる最中だったが、はいはいとやさしく注文を受けてくれ、忘れないように、独り言風に小さな声で注文品を復唱してた。

調理の合間に、冷たいお水をどうぞ、と表面に水滴の付いてるガラスのコップをカウンター越しに渡してくれた。

厨房左手のカウンター席の内側がコンロになってて、そこに麺茹で用の鍋(中華鍋だったみたい)があって、店主は投入した麺を平ざるに上げて湯切りしてた。

少し待って、ラーメンができあがって、カウンター越しに渡された。


支那そば(普通)¥550

・麺…色白のストレート細麺
・スープ…醤油色薄い、油分ごく少ない
・具…焼豚1枚、メンマ、小松菜、ナルト、ねぎ

少し浅めの黒い丼にきれいに盛り付けられてた。

スープは、醤油色が薄く、表面にはごく少量だけ粒子の細かめの油が浮いてた。スープ中央には、そうめんかと思うような色白の細麺が、こんもり置かれてて、上に、色白で細切りされたメンマ、刻んだ小松菜、ねぎがトッピングされてて、煮豚タイプの焼豚とメンマが添えてあった。

添えられてた大きめレンゲで、スープを飲んでみると、ラーメンっぽい油っぽさは全くなく、キリッと塩分が効いてて、すっきりとした味わいで、どことなく和風っぽい。丼中央に置かれた麺は、結んだかように少し固まってたが、箸でほぐすと、くっついてる麺などなく、スープ全体に緩やかに広がる。見た目より麺の量がたっぷり入ってる。

食べ始めると、麺はつるつるとしてて、噛むと歯ごたえがあって、極細麺なのに存在感がある。メンマは、塩抜きしただけの味の付いてないメンマだが、スープにしっかりめの塩味があるので、最初はちょっと驚いたが、小松菜とともに、スープと馴染んで、違和感なく食べられる。焼き豚は、脂身ほとんどなく、少し固めの食感で、豚肉の赤身らしい食感がしっかりと味わえる。

驚くほどシンプルな内容のラーメン。メンマなど、市販のどぎつい調味料を使っていないようで、食べ終えるまで、味が変わらず、すっきりした風味。

見た目より麺の量は多かったが、すっきりとした味わいなので、もっと食べたくなる。中盛りや大盛りを注文していた男性客が多かったのも納得できた。



ワンタンメン(普通)¥650

・麺…色白のストレート細麺
・スープ…醤油色薄い、油分ごく少ない
・具…焼豚1枚、メンマ、小松菜、ナルト、ねぎ
   ワンタン5ヶ

ワンタンメンは、支那そば+ワンタン5ヶの内容。

ワンタンは、5cm程の大きさ(四角いワンタンの皮を折りたたんだ状態)のもので、ふるふるプルプルとした皮の中央に1m程の具が入っていた。具は、ほとんど挽肉って感じで、野菜でかさ上げしてボリュームを上げて作ってある最近の餃子より、肉らしい食感と味で、食べ応えがあった。5個で100円とは良心価格。

カウンター席には、団扇が準備されてて、コップの水は店主が言ったようにしっかりと冷えてて、涼感が得られた。お水をすぐに飲み干してしまったので、おかわりをお願いすると、店主は忙しい作業の手を止めて、空いたコップを受けとり、再び冷水を注いで「いっぺ(←新潟弁で、いっぱいの意味)飲んでってください」とにこやかに渡してくれた。

冷水はやかんに作ってあって、2杯目もしっかり冷えてた。最近は冷水器を置いてる飲食店が多いが、客が立て込んでる時は、ぬるい水が出てくる。この店は、古典的の手法ながら、ちゃんとしたサービスが保たれてた。サービス業は機械やマニュアルではなく、心で支えるものだということが実感できる。

食べてる途中、60才位の女性がエプロン姿になりながら入店してきて、厨房に入った。とっても明るくて元気で気さくに客に話しかけてた。カウンターに座ってたスーツ姿の男性客の顔を見るなり、いらっしゃいませと、話しかけてた。どうやら、出張で新潟にくるたび、立ち寄ってる常連客のよう。

あるサイトによると、先代は別の場所で営業してたそう。新潟の雑誌によく取り上げられいるようだ。

最近人気のラーメン店が、脂や調味料を多量に使用し、店の外観と内装に凝ってるのとは真逆に、人工調味料などを使わず、店は飾らず、極めてシンプルにラーメン作りをしているが、実のところ個性的で誠意のある新潟らしいラーメン店であることが感じられた。若い女性も1人で来ていた。本町市場に来たら、ちょっと寄るのに良さそう。おすすめ度は、7.6。

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■『元祖支那そば 信吉屋(しんきちや)』 新潟県新潟市中央区本町通5番町423-7 人情横丁内

 電話:025-228-3436
 営業:11:00~
  麺がなくなり次第終了
 定休日:木、金