新潟市古町の創業28年になる佐渡料理の店。鍋茶屋通りから東に延びる路地の中ほどにある。

5〜6軒の店が並ぶ、昭和っぽい風情漂う2階建ての長屋風建物で、表通りに連なる今風の居酒屋とは違ってる。

たらい舟とは、佐渡南端の小木半島で生まれた丸い形の船。小型船より安定感があり、小回りがきいて、今でも貝や海藻を穫る磯漁で使われる。佐渡では「はんぎり」と呼ばれ、観光などにも使われる≫人気blogランキング



鍋茶屋通りにある鮨・割烹『丸伊(まるい)』とは同じ建物の中にあるようで、その姉妹店。

「佐渡料理」と表示されてる暖簾をくぐって中へ。



店内は奥行きがあり、意外に広い。正面は奥へと伸びる縦長のカウンター席で、この右手は掘り炬燵式のテーブルの配してある小上がり席になってた。

和風造りの店内は、派手な演出はないが、高級感もあるクラッシックで落ち着いた割烹居酒屋。壁面の棚に酒瓶がずらりと並んでた。



少し年配の接客係の女性にいらっしゃいませとにこやかに迎えられて、カウンター席の奥右手にある落ち着いた雰囲気のお座敷席へと案内された。

  


まず最初に生ビールを注文してから、枝豆¥520など料理を思いつくまま注文した。

店の28周年ということで、生ビール1杯目が¥280という値段になっていた。


 お通し¥320 生ビール¥280

すぐに生ビールとお通しが運ばれてきた。

生ビールは、¥280という値段から小さめサイズのビールかと思っていたら、ちゃんとした大きさのグラスで運ばれてきた。

お通しは、小鉢(イカの煮物、ウリの味噌漬けの2品盛り)と湯葉吸い(湯葉の入った冷たいお吸い物)だった。


 枝豆(茶豆)¥520

メニューには「おつな姫」と表示されていたが、茶豆に変わったばかりとのこと。鮮やかな緑色に茹でられた、茹でたて熱々の茶豆が運ばれてきたので、豆表面の薄皮を取り除きながら食べ始める。出回り始めた頃より、甘みが増してきてて、暑さと共に味が芳醇になる新潟枝豆ならではのおいしさ。

新潟は全国一位の枝豆収穫量を誇る、枝豆の産地。中でも8月に出荷される『黒崎茶豆』(=黒鳥茶豆)が味わい豊かで、新潟枝豆の代表格であるが、6月下旬〜10月中旬位まで40種類ほどの枝豆が県内各地で栽培されていて、時期によって様々な味・香りを楽しめる。


 〆サバ刺身 ¥1000

〆サバは、小ぶりな鉢で運ばれてきた。飾り包丁を入れた5切程が氷を添えて、涼しげに2段に盛り付けられてた。

サバは鮮度よく、絶妙の酢具合で、脂もほどよくのってて、サバの身の甘さやうまみがしっかり感じられた。スーパーの〆サバとは全く違う逸品だった。


 天然岩かき ¥1400

天然岩かきは、中ぶりサイズのもので、笹の葉、氷、もみじおろし、レモンを添えて、きれいに盛りつけられてた。縦に2つに切ってあって食べやすく、ぷるんと立体的な食感で味わえた。


 日本酒
(左)北雪(純米酒・1合)  ¥530
(右)越乃鹿六(純米酒・1合)¥400

この店、日本酒が40種以上も揃ってて、どれも1合¥400というお得価格で、酒好きにたまらない、よりどりみどりで楽しめる。

メニューには純米酒の表示がなかったので、接客係の女性に尋ねて、純米酒を注文した。

北雪は、佐渡を代表する酒造メーカー「北雪酒造」(1871年創業)の日本酒。以前YK35を飲んだこともあるが、それほどの味の切れ、透明感はないものの、値段にしては質のいいお酒だった。

越乃鹿六(かろく)は新潟市五泉市の近藤酒造の日本酒。400円とは思えないしっかりした純米酒。


 どじょう柳川鍋 ¥850

どじょう柳川鍋は、開いたドジョウ+ささがきごぼうを加えて、半熟状態の玉子でとじてあった。泥臭さがなく、食べやすかった。


 ふぐ唐揚 ¥630

ふぐ唐揚げは、せんべい、ししとうを添えて、カラッと油切れよく揚がってた。鶏の唐揚げより淡泊で上品な味わい。


 揚なす温サラダ ¥550

揚なす温サラダは、揚げ出し豆腐の茄子バージョン的な料理。素揚げした茄子に出汁をかけ、プチトマト、大根おろしたっぷり+かつお節がトッピングされてた。


焼酎(左)生レモン搾り  ¥560
  (右)生グレープ搾り ¥600

焼酎は生レモン搾り、生グレープフルーツ搾りを炭酸割で注文した。

氷、焼酎、炭酸の入ってるグラスと、生レモン1/2や生グレープフルーツ1/2が載った搾り器が運ばれてくるので、これを自分で搾って作る。ちょっと面倒くさいが、搾りたての柑橘類で作ると、よりさわやかでフレッシュな酎ハイになる。


 越の鶏みそ漬焼 ¥840

越の鶏みそ漬焼は、焼きねぎ、卵黄、マスタード、レモンを添えて、大きめの四角皿で運ばれてきた。

下味がしっかりめに付いてて、香ばしい焼き目が付いてた。水分が適度に抜けてる身は引き締まってるが、ジューシー。焼きネギも甘く&香ばしく、とろりとした卵黄(味噌漬け?)をソースのように付けて食べると、マイルドな味わい。焼き鳥とは違った味わいで、白いごはんにも合いそう。


 十全なす漬 ¥350

十全なす漬は、枝豆と並ぶ、新潟の夏の風物誌的な食べ物。

丸みを帯びた形の柔らかく甘みのある肉質が特徴のなすで、浅漬けにすると、さくさくと歯切れのいい茄子漬けになる。



 海そうめん ¥680

海そうめんというのは、見るのも食べるのも初めて。収穫量、流通量が少ない、めったに出会いないレアな海藻のよう。

うみぞうめん又はうみそうめんと呼ばれている海草で、アメフラシの卵と混同されることが多いが、別物で、ベニモズク科の紅藻。穫れた時は茶っぽい色をしているが、熱を加えると緑色になる。

浅鉢に氷を入れ、簀の子と笹を敷いた上に、ズッキーニ(22色)、プチトマト、食用菊(2種)、トマト、レモンを添え、人参をトッピングして、こんもり小さめの2山に彩りがよく盛りつけられてて、特製めんつゆ、薬味(小ネギ、白ごま、おろししょうが)が付いてた。

箸で手繰って持ち上げてみると、もずくよりちょっと太め(糸こんにゃく位)15cm位長さの麺状の形をしてて、寒天質でつるつるとした食感。海藻くささもなく、もちもちと弾力もあって、めんつゆにつけて食べると、つけめん感覚で、あっという間に食べきってしまった。

のどごしがよく、ヘルシーで食べやすい。こんな逸品が新潟にあったとは知らなかった。


 南高梅酒 ¥400

南高梅酒は、自作の梅酒より、甘めの酸味の少ない飲みやすい梅酒だった。


 冷製茶わんむし ¥550

もずく入りの冷製茶わん蒸しは、この店特製のよう。

光沢のある黄色い蓋付きの器で運ばれてきた。器の下には、氷が敷き詰めてあって、器ごとキンと冷えてた。

蓋を開けると、表面には、白っぽいソース状の液体+トマト、ズッキーニなど小さめに刻んだ野菜がトッピングされ、きれいな彩りのああんかけ風の茶わん蒸し。

白いソース洋風のあっさりとしたポタージュで、和風味でなかったことにびっくり。茶わん蒸しの構造に興味があったので、分解するように、上から順に食べていくことに。

白いソースの下には、表面にもずくの浮遊している茶わん蒸し本体があった。スプーンですくって食べてみると、出汁多めの柔らかな茶わん蒸しで、そして具は、もずくのみだった。だしを含んだもずくを見事に玉子がつつみこんでて、もずくのぬめりが何とも心地いい。

鶏肉もしいたけもかまぼこなど、何も入っていないが、もずくがこんなに茶わん無比の具として調和するなんて思ってもみなかった。和&洋がみごとに調和してて、茶わん蒸し好きの私が思わず脱帽してしまった。


 越の鶏串かつ(1本)¥300

越の鶏の串かつはサクッと揚がってて、大きめサイズでボリュームがあった。

冷酒まつりで、日本酒1合×3種類1000円が47種類の地酒から好きな銘柄3種類を選んで飲めるようになってた。隣の席のカップル客は、2人で6種(6合)の日本酒をうれしそうに選んでた。

接客係の女性は、営業的ではなく、にこやかに接してくれるので、肩がこらず居心地がいい。小さな路地にある店なので期待していなかったが、他ではなかなか見られない、新潟の珍味や独特の料理が楽しめる。おすすめ度は、7.2。

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■魚と酒『たらい舟』
 新潟県新潟市中央区東堀通8番町1411
 電話:025-225-0101
 営業:
  11:00~14:00(予約制)
  17:00~22:30
 定休日:日曜日