翁椿餅(10本入)¥840

新潟県阿賀野市(旧北蒲原郡)水原町の名物『椿餅(つばきもち)』。小さい頃、私の大好きな和菓子だった。

1.5cm×3cm×10cm程の、拍子木形の半透明な乳白色をした和菓子。10本入りで、ラップと竹皮に包まれ、さらに紺色の包装紙に包まれて¥840。

水原町は白鳥が飛来する瓢湖で有名。道路が良いので、新潟市中心から車で20分で行ける≫人気blogランキング



初めて知ったが、翁椿餅というのが、正式名称のよう。小さい頃、みんなは『つばきもち』と言ってた。

何年も前から食べたいと思ってたが、子供の頃、食べておいしかった物を、大人になってから食べると、がっかりすることも多い…。そう考えると、思い出を壊すのも怖い気もする。と思い悩んでいたが、思いきって、ン十年ぶりに、椿餅を買いに水原町に行った!

全国的に、椿餅といえば、上下を椿の葉っぱで挟んである道明寺(蒸した餅米を粗めにひいた粉で作ってある餅菓子のこと、表面に米の粒粒感のある生地が特徴で中に餡が入ってる)を示すよう。

一般的な椿餅と、分類するために、翁椿餅という品名になっているのか?でも、やっぱり新潟では、椿餅といったら、これ。



水原町は、地方都市の田舎らしい風情が漂うこぢんまりとした町だが、その歴史は古い。

源頼朝挙兵に参陣し功績のあった大見家秀の子孫が水原氏と名乗るようになり、1400年頃、ここに水原城を築城した。水原氏は1500年代まで、この地方の豪族の中核的存在として繁栄した。戦国時代に入り、水原氏は上杉謙信に仕え、御館の乱では上杉景勝に味方。江戸時代の1746〜1868年、ここには水原代官所があって、下越地方を中心とした新田開発の促進、年貢米の確保、近接する藩の監視・情報収集などの役割を担っていた。

田舎っぽい、町並みもよ〜く見れば、あちこちに由緒ありげな和菓子店があって、単なる田舎町ではなく、時代劇に出てきそうな歴史の名残が感じられる。

翁椿餅の由来として、水原常陸介親憲が、藩主上杉景勝の面前で急死した際、平時にも関わらず、その懐に、兵糧として味付きの餅を忍ばせており、景勝がそれを賞賛したという逸話があるという。ということは、400年前から伝わる郷土菓子!?

ともかく、そんな古くから水原に伝わる和菓子だけあって、形もシンプルなら、米粉、餅粉、小麦粉、砂糖、と使われてる材料も極めてシンプル。この材料を合わせて、蒸して作ってある。

材料、作り方がよく似たものに、外郎(ういろう)がある。外郎の起源には諸説あって、発祥の地は、博多or京都ともいわれてるが、よくわかっていない。米粉などの穀粉に砂糖を練り合わせ、蒸して作るという製法も似ていて、その材料から、米、餅米が豊富に穫れる新潟が発祥の地ということも、ある?

ネットで調べると、水原町で、椿餅を販売してる店は3つあった。その中でも、最も古そうな店がここ。

 

線路を超えて、瓢湖方面へと伸びる、県道303号沿いの商店街の端に位置してるって感じ。赤い看板の自転車店の隣にあって、クラッシックな看板が出てた。

駐車場がみつからなかったので、店頭に停車して、急いで店の中に。

開け放してある、サッシ扉を入ると、コンクリートの土間の8帖程のスペースが店になってて、コ字(右、左、奥)の3カ所にショーケースが配置してあって、この奥が住まいのよう。



左右のショーケースの中には、翁椿餅の見本品らしきものだけ並んでた。奥はケーキ店風の冷蔵のショーケースの中に、翁椿餅と、どら焼き風の和菓子がいくつか並んでた。商品は、極めて控えめ。

奥から、50〜60代位の店主らしき男性が出てきたので、翁椿餅を注文した。すると、冷蔵庫の中から、取り出して、レジ袋に入れてくれた。聞くと、バラ売りはしてないよう。冷蔵ショーケースの中に、翁椿餅の切れ端っぽい、形の不揃いな商品が並んでたので、追加でそれを購入した。

車に戻り、切れ端をすぐに一口食べた。その懐かしい味わいに涙がでそうになるほど感動した。これぞ、ン十年前に好きだった味!!!



自宅に持ち帰り、包装紙を開けると、竹皮に包まれたクラッシックな状態。



形もシンプルなら、中には餡(粒あん、こしあん)も入ってないし、トッピングも何もない。今時珍しい地味な和菓子。

口に入れると、表面が凸凹してて、普通の餅より、弾力は控えめだが、ご飯粒をつぶしたような、粘着力があってもっちりとした食感。ごはんに軽く砂糖を加えたような、控えめの優しい甘さが、口の中にじんわり広がる。

外郎(ういろう)よりちょっと固め。滑らか過ぎない、手作らしい無骨で素朴な食感がクセになりそう。

ケーキ、チョコ、など華やかな菓子&スイーツが、氾濫する時代になったが、それらと、毎日食べてて飽きない、和食のごはん、みそ汁、を比べようもないように、穀物+糖分の組み合わせの椿餅は、日本人の食の根源に根ざすノスタルジックな味わいの和菓子である。

あまりに、体に、魂にしっくりとくる味。手で持って食べると、手にのり状のが付着してしまうけれど、子供の時のように、やっぱり手で食べるのがいちばんおいしい。

400年以上前から伝わる郷土菓子。食べ口は重量感があるが、甘さがやさしいせいか、食べやすい。消化がよく、食べ過ぎちゃっても胃もたれしない。添加物が入ってないので、2日と賞味期間が短い。昔食べたことのある人には懐かしい味で、食べた事がない人には面白いお菓子。

何年も前から食べたかった子供の頃の大好物が食べられて大感激! おすすめ度は、当ブログ史上最高点の、8.0、としよう。(他の人のお口に合うかどうかは全く責任を持ちませんので悪しからず。)

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 ■水原名物 翁椿餅
 『松月堂』
 新潟県阿賀野市安野町1-4
 電話:0250-62-2501
 営業:9:30頃〜15:00頃
 (椿餅が完売したら閉店)
 定休日:ほとんど休みなし