2009年05月04日
生蕎麦 海老家
現在の4代目店主のひいおばあさんが、100年以上前、この付近に多数あった証券会社などに食べ物を売り始めたのが店の始まりだそう。当時は、樺太、朝鮮、満州など、日本海側の海運が盛んで、その中心港の新潟は、独自の株式市場もあり、今では想像できないくらい繁栄していたらしい。
2代目がイタリア軒で修行して洋食を取り入れて店を拡張したが、3代目からは出前が主体の店となり、現在に至っている。
新潟育ちの私も最近まで、この店は知らなかった。
甘海老といえば刺身が多いが、私は小さい頃から天ぷらにしたのが好きだった(朝揚げた天ぷらのお弁当を、よく学校で1時間目が終わると早弁してた…)。
最近は、鮮度のいい生の甘海老を、細めのパン粉を付けてフライにして食べてる。小さいので手間がかかるが、車海老のフライより食感が繊細で海老の風味は濃厚で、これぞエビフライ、という感じ。

新潟の昔からの中心的繁華街の古町交差点の北側の、昭和の面影が残る鄙びた商店街から少し入った住宅街の一画にある。
住所ではこの辺りのはずと、上大川前通を探していたら、電信柱に店の案内があった。その角を曲がると店が見えた。

店頭にメニューが掲示されてた。
店の向かい側が、フェンスに囲まれた駐車場になってて、その中の3台分がこの店の駐車場になってた。
暖簾をくぐって中に入ると、40代位の女性がいらっしゃいませと迎えてくれた。

店内は、コンパクトな横長の長方形型で、4人用テーブルが4つあるだけ。
こぢんまりした店ながら、天井の一角には、小さめの神棚が榊を添えて祀ってあり、その下の棚には百合の花が飾ってあって、隅々まで配慮が行き届いてた。
店内左手の暖簾の向こう側が厨房になってた。


意外にもメニューは非常に豊富。そば、かつ丼、ラーメン、カレーライスまであった。各自いろいろなメニューを注文。
暖簾の脇の給水機に水を取りに行ったら、暖簾の向こう側(一段高い板張りの廊下の奥)にある厨房が見えた。ちょっと広めの普通の家庭の台所みたいな感じの造りになってて、調理台の上に小さめの鍋ややかんが載ってて、1人前とか少人数づつ調理してるのかも。
厨房には、少し年配の男性とお茶を出してくれた女性が働いてて、家族経営的な雰囲気。時々、廊下にある冷蔵庫のところへきて、扉をあけてごそごそしてた(食材を出し入れしてたみたい)。
少し待って、料理が順に運ばれてきた。

天丼 ¥900
最初に天丼が運ばれてきた。
丼は作りたての熱々。平べったい形の南蛮海老のかき揚げ2枚が載っていた。
かき揚げは、のっぺりとした衣ではなく、繊維っぽい形状の衣が絡まって個体になってるかのよう。所々の薄い衣の部分から、海老のしっぽやクルンと丸まった身が見えてる。
早速、食べはじめた。
天ぷらは、カラッと油切れよく揚がってて、サクサク、場所によってはザクザクとした食感で、照りのある甘めのタレが適度に絡めてある。具が南蛮海老のみ(1枚に5ヶづつ入り)なので、箸でつついて、食べやすい大きさに切り分けて、ごはんと一緒にほおばる。
桜海老のかき揚げと比べ、南蛮海老そのものを味わうため、玉ねぎなどを入れてないので、南蛮海老は、濃い朱色をしてて、身はしっかりしてるのに、あくまでその繊維は繊細でやさしい食感で、鮮度のいい南蛮海老ならではの味わい。
小貝柱やさいまき海老の天丼は、1600〜2000もする。それに比べてずっと安価に、こういう天丼が食べられるとは、流石、産地の新潟ならではのお得な料理。
添えてあった、ワカメと豆腐の薄味仕立てのみそ汁で、漬物はしっかり2種盛りで漬物好きの新潟らしい。

カツ丼 ¥800
カツ丼は、新潟のタレかつ丼に似てるが、これはソース味。カツは薄めで、細めのパン粉で揚げてあって、少し濃い色のタレが絡んでた。口に入れると、ウスターソースっぽいスパイス&甘みが感じられた。
ソース味のタレは、衣がしっとりしすぎない程度に、全体に絡んでて、その下の豚肉には脂身の少ない部分が使われてて、新潟のタレかつ丼の変わりバージョンって感じ。

天ぷらそば¥800+おにぎりセット¥100
天ぷらそばは、作りたておそばの上に、揚げたての天ぷらが載せてあって、天ぷらからジュージュー音がでるんじゃないかと思う程、熱々だったので気に入った。
そばつゆは、澄んだほんのり甘口のそばつゆで、そばは、色白の形がそろった細そばで、長さがあってつるつる食べられた。
天ぷらは、浮力で浮くように下だけがそばつゆに浸っていてた。食べはじめは、箸で触ってみると、つゆに浸っている部分の天ぷらでさえ、まだサクサクしてる感じ。
食べ始めは、かけそばとえびのかき揚げは別々の感じだが、食べ進むと、そばにかき揚げの衣が自然に絡むつき、そばつゆに天ぷらが溶け込むように一体化した味が楽しめる。
衣をまとった状態の南蛮海老が好きなので、かき揚げが溶ける前に、海老は全部たべちゃった。
南蛮海老は、しっぽの部分の殻が付いたまま、かき揚げの中に入ってた。しっぽに衣を付けない状態で揚げてあるフライや、天ぷらの場合は、殻ごと食べやすいが、かき揚げの場合は、カリッと揚がっていないためやや食べにくいので私は食べなかったが、歯の丈夫な人はバリバリ食べてた。

わかめラーメン ¥700
スープは醤油色が控えめで、しっかりめに塩分が効いてて、麺は細いチ縮れ麺で、シンプルな味付け。具の種類は多く(焼き豚、メンマ、コーン、わかめ、ねぎ、なると)、どれもたっぷり入ってて、かなり豪華なラーメンだった。
麺は堅めに茹でてあって、しっかりした食感で最後まで伸びることなく食べられた。
刺身定番の南蛮海老を、かき揚げにして天ぷらそばや天丼として味わえるのは、甘海老の味を知り尽くしたご当地グルメって感じ。普通の天丼や天そばのイメージとはずっと離れた食べ物なので違和感のある人もあると思うが、これらと違うコンセプトの料理のよう。南蛮海老丼(甘海老丼)や南蛮海老そば、という全く別のメニューだと思うと、海老好きにはたまらない絶品といえる。人には教えたくない気もするが、おすすめ度は7.4。
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■生蕎麦『海老家(えびや)』
新潟県新潟市中央区上大川前通10-1876
電話:025-222-7739
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜19:45
定休日:日曜日
2代目がイタリア軒で修行して洋食を取り入れて店を拡張したが、3代目からは出前が主体の店となり、現在に至っている。
新潟育ちの私も最近まで、この店は知らなかった。
甘海老といえば刺身が多いが、私は小さい頃から天ぷらにしたのが好きだった(朝揚げた天ぷらのお弁当を、よく学校で1時間目が終わると早弁してた…)。
最近は、鮮度のいい生の甘海老を、細めのパン粉を付けてフライにして食べてる。小さいので手間がかかるが、車海老のフライより食感が繊細で海老の風味は濃厚で、これぞエビフライ、という感じ。

新潟の昔からの中心的繁華街の古町交差点の北側の、昭和の面影が残る鄙びた商店街から少し入った住宅街の一画にある。
住所ではこの辺りのはずと、上大川前通を探していたら、電信柱に店の案内があった。その角を曲がると店が見えた。

店頭にメニューが掲示されてた。
店の向かい側が、フェンスに囲まれた駐車場になってて、その中の3台分がこの店の駐車場になってた。
暖簾をくぐって中に入ると、40代位の女性がいらっしゃいませと迎えてくれた。

店内は、コンパクトな横長の長方形型で、4人用テーブルが4つあるだけ。
こぢんまりした店ながら、天井の一角には、小さめの神棚が榊を添えて祀ってあり、その下の棚には百合の花が飾ってあって、隅々まで配慮が行き届いてた。
店内左手の暖簾の向こう側が厨房になってた。


意外にもメニューは非常に豊富。そば、かつ丼、ラーメン、カレーライスまであった。各自いろいろなメニューを注文。
暖簾の脇の給水機に水を取りに行ったら、暖簾の向こう側(一段高い板張りの廊下の奥)にある厨房が見えた。ちょっと広めの普通の家庭の台所みたいな感じの造りになってて、調理台の上に小さめの鍋ややかんが載ってて、1人前とか少人数づつ調理してるのかも。
厨房には、少し年配の男性とお茶を出してくれた女性が働いてて、家族経営的な雰囲気。時々、廊下にある冷蔵庫のところへきて、扉をあけてごそごそしてた(食材を出し入れしてたみたい)。
少し待って、料理が順に運ばれてきた。

天丼 ¥900
最初に天丼が運ばれてきた。
丼は作りたての熱々。平べったい形の南蛮海老のかき揚げ2枚が載っていた。
かき揚げは、のっぺりとした衣ではなく、繊維っぽい形状の衣が絡まって個体になってるかのよう。所々の薄い衣の部分から、海老のしっぽやクルンと丸まった身が見えてる。
早速、食べはじめた。
天ぷらは、カラッと油切れよく揚がってて、サクサク、場所によってはザクザクとした食感で、照りのある甘めのタレが適度に絡めてある。具が南蛮海老のみ(1枚に5ヶづつ入り)なので、箸でつついて、食べやすい大きさに切り分けて、ごはんと一緒にほおばる。
桜海老のかき揚げと比べ、南蛮海老そのものを味わうため、玉ねぎなどを入れてないので、南蛮海老は、濃い朱色をしてて、身はしっかりしてるのに、あくまでその繊維は繊細でやさしい食感で、鮮度のいい南蛮海老ならではの味わい。
小貝柱やさいまき海老の天丼は、1600〜2000もする。それに比べてずっと安価に、こういう天丼が食べられるとは、流石、産地の新潟ならではのお得な料理。
添えてあった、ワカメと豆腐の薄味仕立てのみそ汁で、漬物はしっかり2種盛りで漬物好きの新潟らしい。

カツ丼 ¥800
カツ丼は、新潟のタレかつ丼に似てるが、これはソース味。カツは薄めで、細めのパン粉で揚げてあって、少し濃い色のタレが絡んでた。口に入れると、ウスターソースっぽいスパイス&甘みが感じられた。
ソース味のタレは、衣がしっとりしすぎない程度に、全体に絡んでて、その下の豚肉には脂身の少ない部分が使われてて、新潟のタレかつ丼の変わりバージョンって感じ。

天ぷらそば¥800+おにぎりセット¥100
天ぷらそばは、作りたておそばの上に、揚げたての天ぷらが載せてあって、天ぷらからジュージュー音がでるんじゃないかと思う程、熱々だったので気に入った。
そばつゆは、澄んだほんのり甘口のそばつゆで、そばは、色白の形がそろった細そばで、長さがあってつるつる食べられた。
天ぷらは、浮力で浮くように下だけがそばつゆに浸っていてた。食べはじめは、箸で触ってみると、つゆに浸っている部分の天ぷらでさえ、まだサクサクしてる感じ。
食べ始めは、かけそばとえびのかき揚げは別々の感じだが、食べ進むと、そばにかき揚げの衣が自然に絡むつき、そばつゆに天ぷらが溶け込むように一体化した味が楽しめる。
衣をまとった状態の南蛮海老が好きなので、かき揚げが溶ける前に、海老は全部たべちゃった。
南蛮海老は、しっぽの部分の殻が付いたまま、かき揚げの中に入ってた。しっぽに衣を付けない状態で揚げてあるフライや、天ぷらの場合は、殻ごと食べやすいが、かき揚げの場合は、カリッと揚がっていないためやや食べにくいので私は食べなかったが、歯の丈夫な人はバリバリ食べてた。

わかめラーメン ¥700
スープは醤油色が控えめで、しっかりめに塩分が効いてて、麺は細いチ縮れ麺で、シンプルな味付け。具の種類は多く(焼き豚、メンマ、コーン、わかめ、ねぎ、なると)、どれもたっぷり入ってて、かなり豪華なラーメンだった。
麺は堅めに茹でてあって、しっかりした食感で最後まで伸びることなく食べられた。
刺身定番の南蛮海老を、かき揚げにして天ぷらそばや天丼として味わえるのは、甘海老の味を知り尽くしたご当地グルメって感じ。普通の天丼や天そばのイメージとはずっと離れた食べ物なので違和感のある人もあると思うが、これらと違うコンセプトの料理のよう。南蛮海老丼(甘海老丼)や南蛮海老そば、という全く別のメニューだと思うと、海老好きにはたまらない絶品といえる。人には教えたくない気もするが、おすすめ度は7.4。
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■生蕎麦『海老家(えびや)』
新潟県新潟市中央区上大川前通10-1876
電話:025-222-7739
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜19:45
定休日:日曜日
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コメント一覧
1. Posted by つぶやき五郎 2009年05月05日 10:38
海老が好きなので、新潟に行く機会があったら是非寄ってみたいと思います(⌒-⌒)
2. Posted by 大津(^.^) 2009年05月06日 08:20
3. Posted by uno 2009年05月10日 15:01
海老好きにはたまらない店だと思います

4. Posted by uno 2009年05月10日 15:12
海老屋に行ったことがおありだったとは驚きです

全国の美味しい物をご存じのようですね


